SHOXX復刻本の感想メモ(1)

本サイトにまとめる前に、感想や気になった所をメモします。

昨晩からtwitterでちょくちょくRTで流れてきてた「筋少が解散したきっかけ」っていうツイートの元がオーケンエッセイで見た筈なんだけど、どうしても見つからない(笑)悔しい。

07年に出た「筋少自伝」のオーケンのところでは、休止前最後のベストアルバムのレコーディングで太田さんが10時間来なかったっていう記載があるけれど、スタッフが釣り道具を広げてたのを見てダメだなぁって思ったっていう事しか書いてない。

一番リアルタイムなのが「のほほん日記ソリッド」で98年6月。そこでも10時間メンバーの一人が来なかったっていう事しか書いてない。
オーケンエッセイはだいぶ盛っているっていう話が最近話題になったけど(笑)たぶん、面白くするために事実とは変えてる部分はいっぱいあるだろうなーと思う。

復活の時に中野のロイホで4人でドリンクバーにいったってオーケンはエッセイで書いてたけど、SHOXXの最新インタビュー中でウッチーが、実はおいちゃんだけ都合つかず居なかったと書いてあった。

筋少の活動休止直前のあたりは、「のほほん日記ソリッド」の他に「オーケンの散歩マン旅マン」でも最後の聖戦ツアーのもようが書かれている。
時系列でいうと、その次は「神菜、頭をよくしてあげよう」だ。このへんは筋少休止中で特撮の活動時。

SHOXX最新インタビューは、中野サンプラザライブの後に取材を受けている。そこで4人とも活動休止時から復活後までまた振り返って話しているので、「筋少自伝」とも内容が被っている。でも07年なので今年まで6年の年月が経っている。
07年の時はまだ活動再開したばかりで、お互い手探りという感じですが、現在はもはや復活バンドというよりも、歴史の長い現役バンドという感じになっている。そこを読み比べるのが面白いところかと思います。

オーケンインタビュー
6/22の中野サンプラザ後に、各メンバー呼んでの「のほほん学校」が終わった後ぐらい。おいちゃんが普段はオーケンと喋らないのに、歌って楽しんでくれたのが意外で良かったみたい(笑)。
オーケンはいつもエッセイとかで筋少ってバンドのことよりも、自分のこと中心に書くほうが大きい印象だから、このインタビューではじっくり話が聞けた感じで嬉しい。二代目大槻ケンヂの話とか(笑)。
復活してからの楽曲って、活動休止前よりもさらに濃く詰まってる感じがする。そこがハードサウンドだっていう所なのかな。やりたいことを突き詰めたらこうなっちゃったみたいな。これがまた好きになっちゃった。
ヒザを壊した時は「あななたちが煽るからー!」ってオーケンがMCで言ってた時ですよね。
運動ができないのに、この歳でどこまで続けてられるのかっていうのがオーケンは気がかりみたい。それは筋少だけじゃなくて特撮もかなりハードだな。
筋少ってバンドのことを、永遠に残していきたいと、大事にしている気持ちが嬉しい。そうなると思う。でもオーケン筋少の知名度はまだまだだと思ってるみたいで、紅白に出るぐらいのヒット曲が出したいって思ってるのが面白い。ジャパンがマニアにしか受けてないっていう話をしてて、そうなのかー。けっこう知られてるとは思ったけれど。
YouTubeとかニコ動とかで筋少を知ってファンになる子が、復活後に増えていて、それはネットの苦手なオーケンもネットのいい所だと思ってる。昔はラジオやテレビぐらいしかなかった。あとは雑誌や貸しレコードで友達や兄弟で口コミだったり。
今はメディア側が仕掛ける宣伝とは関係なく、情報がいっぱいネットに流れている。ネットの中で面識のない人の好きだっていう熱意が何かしらで反応して伝わることがある。
私は映画見てないけど、クドカンさんが以前作った映画「少年メリケンサック」は、若い子がネットでかっこいいバンドを見つけて調べてみたら、25年前の動画で今はおっさんになってたっていう話だそうで(笑)。まさにこんな感じの事が起きてるんだろうなー。
今だと、ブームというとAKBやももクロ、バンドだとゴールデンボンバーかな。シーンでいうとボカロPなのかな。そういうブームのヒットでは、以前の筋少はバンドブームの中にあったけれども、ブームっていうのは去って行くもので、淘汰される。
現在の筋少はまた違う、オーケンが子供の頃から好きだった音楽が今でも聞き継がれているように、世代を超えて届くんだと思う。出会うべき人のところへ。それをできるだけ長く見届けたいと思うし、好きだと思うことをなんらかの形で残したいと思います。
オーケンの項読み終わって、91年のインタビュー見たら似たような事書いてある(笑)。やっぱ基本変わってないな。これはまたあとで。

でも、もうちょっと。今の人間椅子が来てる勢いぐらいのもうひと波があったら嬉しいかも。
どうなんだろう。氣志團の復活後の底力もすごいなーって、去年から見てて思ったし。あと、B-Tの映画ができるのが羨ましかった。映画作れるぐらいになるのは、どうすればいいのかな?
DEAD ENDのトリビュートでV系シーンをかっさらう感じも羨ましかった。
オーケンがV系元祖だって言ってたけど、でも最近の若手V系を見てると今の筋少はルーツのひとつにはなってるけど違うなって思った。翔やんが氣志團万博でhideさんスペシャルやったように、氣志團もV系の流れもくんでるし、ナゴムもくんでる。そこが面白いしすごい。
筋少もそういうトリビュート的な流れがあるのに、乗っかれてない感じ?がする。やったらやったで首かしげるところも感じるのかもしれないけれど。

*ウッチーインタビュー
7/19の3-10chainとFSZ対バンのあとの取材でした。7つもバンドやってて訳わからなくなってる(笑)っていうのと、プロの軽音だって話。
凍結前の時期については、復刻版を読むと91年で今のサウンドへの原点になってるとウッチーらしい分析が。このあとおいちゃんが曲作るようになってから、サウンドの幅が広がって面白くなっていった。ターニングポイントでもあるし、でなかったらそこで終わってたかもしれない。リスナーからするとそこで終わってる人もいるだろうし、そこから始まった人もいると思う。
ウッチーが、おいちゃんのことをいい意味でミーハーだからと言ってたのが微笑ましい(笑)。オーケンもたしか以前別のところで褒めていた。最新のサウンドを取り入れるのが上手いって。
それから、復活後40歳過ぎてからメンバー間の信頼が生まれたっていう話も興味深くて、それだけの期間がかかったんだろうな。もともとはバンドコンテスト仲間であって友人からはじまり、プロのミュージシャンになってから、お互いにプロとして組むっていうことの信頼が厚くなったという。
ウッチーはベーシストとしてバンドが好きで、ギターが大好きっていうのもこないだふーみんがおいちゃんと言ってた「内田は俺らよりもギターが好き」って話を思い出した。
メンバー同士、信頼して尊敬してて、違う持ち味があって、ウッチーが「闘ってる」とか「邪魔してる」と表現してるように、闘い合えるだけの技術とかモチベーションとか、可能性があることが素晴らしいなって思います。だから筋少はまだまだ面白いんだって。
復活したばかりの頃は、懐メロでいいじゃんと思って1回きりぐらいと思っていたのが、復活して6年経って、熟成されたというか次のステージというか(笑)、もっと面白くなって、これからも面白くなっていくだろうと楽しんでいるんだなと思いました。
昔からのファンだけでなく、後追いでファンになる人が多いことについてウッチーは、グチャグチャした、いかがわしい所が求められてるんだろうなと言ってることは、始めたてのまだ世に出るかどうかっていう衝動やみずみずしさがあったインディーズの時が元になってて、人を惹き付けるのは時代を超えて普遍的なのでしょう。
一般にもっと受け入れられると歩みよろうとするのではなくて、でも昔から同じことを続けるだけででもなくて、進化して転がり続けながらも芯はあってぶれない(笑)。ぶれてるとこもあるけど芯はしっかりしてる。そんなウッチーは筋少の芯でベースで要なんだろうなと思います。

*おいちゃんインタビュー
たしか取材ではサンプラザ後一番最初だったはず。休止した時の話や入院した話は自伝でも話していて内容は同じだったけれど、改めて読むとおいちゃんは、休止したときのダメージを(身体的にも、精神的にも)乗り越えて、他の3人よりも早くに復活したいって思うようになったんだね。
今でこそ冷静になって話せるようになったけれど、当時は私もすごく辛くて、気持ちが離れてしまっていた。筋少はずっと好きだけど復活するとは全く考えなくて、無理に復活して欲しいとも思わなかった。筋少の音楽が好きで思い出が好きで大事にしていて、ただ望んでたのは音源が廃盤にならず残ることと、おいちゃんがステージに立つのをまた見たかった。休止中、おいちゃんだけがステージに立っていなかったから。
だから復活したとき一番嬉しかったのは、おいちゃんがステージでギター弾く姿が見れることで、それが筋少とは違うバンドではなくてまた筋少だったから、それがもっと嬉しかった。
それが歳取って衰えるどころか、もっとかっこよく素敵になっていて、見るたびに驚いたし、また気持ちが戻って行く自分にも驚いた(笑)。
さらにそれだけにとどまらず、すごい曲をまたどんどん作ってくれて、驚きと感動をくれたことが嬉しかった。
若い時のことを振り返っていて、なんであんなにイライラしてたんだろうって言ってたけど(笑)、今でこそニコニコで穏やかなおいちゃんだけど、昔のイメージでは気分のむらがあって、ちょっとピリピリしているなぁと敬遠する空気があった。不思議なところは昔も今もだけど(笑)、かわいいなぁと思うことが増えたかな。
ノストラダムスの大予言を信じてたっていうのも可愛い(笑)。自分より上の世代はそういう人多いみたい。私は気にはなったけどそんなに信じてなかったし。でも筋少がちょうど活動停止したころなんだよね。
ファンに感謝してくれている、昔からいつだってそうだった。でも媚びるっていうことじゃないよと言ってるのも嬉しい。おいちゃんだけでなく4人ともだと思うけど、驚かせて喜ばせよう、期待を上回ることをしてやろうって思ってて、いつも考えてて努力していると思う。だから私は憧れているし好きなんだ。
ファンっていっても色々で、コアなファンからライトなファン、筋少も聴いてるよって人まで多くいるから、一様にくくられないけれども、自分はコアなファンとして、マイナスにならないような、応援をして活動が継続していけたらなぁと思う。
おいちゃんは、大きな会場でやらなくても、100万枚売れたりしなくてもいいって言うけれど、それはそこで満足したっていうことじゃなくって、昔ながらのビックアーティストみたいになると、逆に身動きとりにくくて面白くなくなっちゃうから、自分達のやりたい事をやりたいようにやるっていう、ちょうどいい規模があって、今すごく上手くいってるんじゃないかなって思います。
そう、来年50歳なんですね、先に(笑)。去年そんなに体にガタがきてたとは、だいぶ苦労したのかな?それを乗り越えてくれたんですね。50歳を盛大にお祝いしたいなぁー。今度は筋少メンバーみんな揃ってね。私たちファンも一緒に。もっともっと、楽しくなっていくと思う。何かアクシデント起きるかもしれないし病気とかの恐怖もあるけれど、出来る限りがんばって見届けたい。
あと、91年のインタビューもさっと読んだら、まだおいちゃん曲が筋少に入ってない時期だったんだよね。曲作りは趣味ですってことが書いてあって、今思うとすごく不思議(笑)。そして前から知ってるエピソードではあるけど、曲を作る時はリリースのために一定期間でたくさん作って、その中でボツ曲になっても、それを後で使う事はしないこと。それをおいちゃんは今回のインタビューで「日記みたいなもの」って表現してるのがピンと来て面白かった。なるほどーって。作った時期のリアルタイム感が大事みたいなものなのかな。

*ふーみんインタビュー
最初からインタビュアーが面白くて、記名してないけど大野さんなのかな?たぶん男性で昔から橘高さんを知ってる人なんだろうね。全国のおねえちゃんに挨拶だとか(笑)
それで、復活するまでの経緯の話は「自伝」と内容が被ってるんだけど、初めて聞いたエピソードが、たぶん私の昔の日記を読んでくれてたってこと。腰抜かした(笑)。もっと早く言ってよ!っていう、カットされてたのかどうかわかんないけど。復活時に知ってたらもっと感激して泣いてたなぁー。続きいっぱい書いてるからね、知ってるのかな?(笑)
昔のふーみんは、酒に溺れてて破滅しそうなイメージで、いついなくなっちゃうか分からなくて不安で見てたっていう記憶なのね。それが活動休止を経て、今一番頼もしい(笑)。進化して凄い人になっている。それは必然なのかなっていうか、元々の真面目な賢い性格も、時代や環境の偶然もあるんだろうけど、X.Y.Z.→Aの活動があったことが大きいのだろうなー。結果、どのバンドも復活していい方向にいって、良かったと思う。それは昔は想像つかなかったし、時代もそうだった、2つ以上のバンドを継続的にやっていくことは。今はそれが出来るんだものね。
X.Y.Z.→Aの活動も最初から見ていれば良かったなとは、今は思うけれども、当時はなんだか近づきにくかった。行くようになったのも筋少が復活したころだったから。
脱退してしまったばかりのころは辛くて名前も言いたくなかったんだけど、それで筋少にいた歴史を終わらせたくなかったっていう気持ちがあったんですね。橘高さんがやる気になってみんなを引っ張ってくれて、契約書を全部読んでくれたから(笑)、復活してからもいい感じで続けていってくれて、すごく嬉しいです。「自分のもう一度やってみたかった筋少」っていうのがいい言葉だなって。それがばっちりはまった。私にはしっくりきた。そうは思わないファンもいるだろうけれども、新しいファンも増えて、活動を途切れずに続けて、ただ復活したバンドじゃないベテランバンドになった。
昔から筋少は凄かったし面白かったし、橘高さんは筋少を愛してるってこと、いつも真剣に考えていた。筋少って凄いよと私は思ってたけれど、うまく表現できないし、昔はネットもないしで、すごくもどかしかった。
橘高さんが、パブリックイメージとプライベートのバランスが取れなくて苦悩してたのも知ってたけど、ファンにはどうすることもできなくて。
復活してから、ファンがまた増えていっていろんな声を聞くことができるから、筋少って本当に面白くて凄いバンドだって確信できて、自分が思ってたことは間違いじゃなかったなーって思えるようになった。7年目で順調に進んでいて、橘高さんがこの先の筋少がどうなっていくのか、楽しみだって言ってくれてるのが嬉しいし、間近でそれを見ていきたいと思う。
オーケンと言ってることが全く違うようで、でも似てるようにも思えるのが面白くて、共通するのは筋少への想いが強くて愛してるってこと。オーケンは自分達が死んでしまったあとバンドの存在が消えないようにしたいと思っていて、ふーみんはいつまでも生きてバンドやっていくぜ!っていう感じで(笑)。ふーみんなら不死身で永遠の24歳だものね。オーケンは気が早い(笑)。だって二井原さんたちの世代を見てたら、まだいけるよーって思った。でも鉄人すぎるかな?(笑)。

*6/22中野サンプラザレポート
カラー3ページで予想より少なくて残念だった(泣)写真は嬉しいけれど、もっとばーんと大きな写真が欲しかったな。Web記事もあったけれど、せっかくの書籍なのだから、復刻版と同じくらいのボリュームを期待してた。これは次にぜひともライブ写真集を希望です。
レポートの文章は、SHOXX代表として昔から筋少を見てきてこの日を迎えられて感無量ですという感じで書かれていて、筋少ライブの魅力をまんべんなく紹介していてとても良かったです。
ライブDVDが早く見たい!

*91年復刻テキスト 大野祥之さん
06年の復活の時にロッキンf(現WeRock)で筋少に寄せてテキスト書いて下さったんですよね。
91年の当時からも筋少を評価して下さっていた。まさにプロのライターの文章だ。でも例え話が多い(笑)使われてる用語が時代を感じますね。田代まさしとか。
大野さんのtwitterアカウント見てみると、とくに筋少については書いてなかったから、新しく取材はしてないのかな?

*91年オーケンインタビュー
改めて見直すと、若いなー(笑)。24,5歳ぐらいだもんね。当時の印象ではバンドブーム頂点過ぎたころで、でも不安定で筋少いつバラバラになるか分かんないっていう不安があった。
ふーみんが当時から移動中とかオフステージではよく喋ってたって話が可笑しい。ウッチーは当時から変わらないし。
今後の活動についての話で、もう解散したあとの想定になってて、それがわりとその通りになってるのが面白い。食い詰めては無いけどね(笑)。将来、メンバーが各自それぞれ好きなように活動して、たまに筋少としてやるのがいいけど、そんな事できるわけがない、売れてるサザンじゃないんだらって言ってたけど、それが今はできてるんだもんね。作家になりたかったんですよ、なれるわけないけどね、才能ないからっていうのも、今読むと本気で言ってたんだって笑える。今じゃ作家の方が有名なのに。
これは今、若い子が読んでも励まされるかもしれない。
バンドなんていつ忘れられるか分からないって、この時も今でも同じ事言ってる。でも昔と違うのは、忘れられないようにしようと前向きに進んでることですね。

*91年ふーみんインタビュー
時期はお母さんが亡くなってまもないころ。その後もどうなるかも知ってるから、ここはまた読むとすごい切ないですね。自伝ではこの頃どう考えてたかも書いてあるし。ほんとに映画のようにそれ以上に深い物語がある。
おいちゃんのこと「本城は〜」ってその時は言ってたんだなぁ。いろいろ衝突したりしてたんだなって思う。曲作りのエピソードでおいちゃんの家にうっちーと集まってファミコンやってたってのも男の子っぽくて可愛い(笑)。
当時の見た記憶や印象では、ほんと可愛くてね、壊れそうなギターヒーローだなって感じで、遅刻したりしてた事もあって、いつも心配で。今じゃほんとにしっかりしたけれど(笑)。でも昔からすごくバンドのこと考えてて大事にしていた。そんな橘高さんはファンの間では好きな子と興味ない子とバッキリ分かれてたと記憶してるんだけど、特にナゴム時代からのファンは全然違うところから来た訳だから。それで当時橘高さんも俺がいなくてもいいって思ってしまっていたんだなと、後で知って悲しかった。私は橘高さんが筋少には必要なんだよってことを知って欲しいなってずっと思っていた。だから今こうして橘高さんがバンドを引っ張ってくれるようになって、ほんとに良かったなって思います。
大槻は音楽のこと覚えないで欲しいって言ってたの、今読むと可笑しい。今じゃオーケンと一緒にギター演奏してるんだものね。