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筋肉少女帯アルバムを振り返る「おまけのいちにち(闘いの日々)」へ至るまで

10月7日に発売のアルバムで、オリジナルアルバム17枚目になるそうです。
発売直前に、デビューアルバムから振り返ってみようと思います。でもどこをテーマにして何を書いたらいいのか、情報が大量に詰まりすぎているから、わからなくなてってしまいます。なるべくシンプルに、自分が聴いてきたこれまでから最新作へ向けての想いということにします。

(1)仏陀L 1988.6.21

(2)SISTER STRAWBERRY 1988.12.21

16歳で、出会いは89年の春。初めて聴いたのはラジオで「キノコパワー」だった。オーケンのANNを偶然聴いてかかった「いくじなし」がきっかけで聴くようになる。
歌詞の物語性、文学、映画、オカルト、漫画、プロレスなどのキーワードがちりばめられている。プログレという音楽は知らなかった。見てはいけないものを見ているような危ない魅力があった。
メンバーの歳は22歳。

(3)猫のテブクロ 1989.7.5

三柴さんが脱退したため、特徴的だったピアノが抜けて橘高・本城のツインギター体制になり初めてのアルバム。
幻想的、SFファンタジー的な歌詞と、ハードロックギターサウンドが入る。「月とテブクロ」で深くて濃い展開の長い曲が好きになり、それがプログレという音楽だと当時ファン仲間になったプログレ好きの人に教えてもらった。
ライブで定番となった「これでいいのだ」は語りのアングラ演劇的な要素も。

(4)サーカス団パノラマ島へ帰る 1990.2.5

バンドブームと「元祖高木ブー伝説」のヒットで急速に人気が出て売れていった時期で、自分もファンとしてのめり込んでいった。橘高さん曲がここから入る。ヘヴィさと切なさが合わさったサウンドが、影のある物語性の歌詞の世界と融合して世界を作り上げてたように思った。「また会えたらいいね」

(5)月光蟲 1990.11.21

さらにダークファンタジーを突き詰めていった作品で、ホラーやオカルト、怖さと悲しさとユーモアが詰まっている世界が広がっている。変拍子とポップさの融合したような「夜歩くプラネタリウム人間」橘高メタル曲の代表となった「イワンのばか」

(6)断罪!断罪!また断罪!! 1991.7.21

インディーズ期のアングラ、フォークっぽさに回帰している所もある。代表曲となったバカバカしくも悲しい「踊るダメ人間」現実逃避願望からの「代わりの男」、「何処へでも行ける切手」の幻想的なイメージ、泣きのアウトロは自分の死ぬ時にずっと流れてて欲しいと思った。

(7)エリーゼのために 1992.5.21

大槻さんの生き様、生きることへの不安・葛藤などがもっとむき出しになってきた歌詞。本城さん曲がここから入り、音楽の広がりと深みがさらに増したように思います。「生きてあげようかな」優しさと切なさ、温かさを感じます。

(8)UFOと恋人 1993.4.25

なんじゃこりゃの代名詞「おサル音頭」から入る、やりたい放題詰め込んだカオス的な感じ。歌詞はバンドブームの終わり、青春の終わり的な悲しさと大人になっていく気持ち、ロックへの愛情が感じられます。
おいちゃん曲のハードでポップな「暴いておやりよドルバッキー」「バトル野郎」、シャッフルでほっこり切ない「きらめき」うっちー曲ズンドコの「俺の罪」ふーみん曲メタルファンタジーの「くるくる少女」当時の筋少の好きな要素が全部含まれてて、活動停止までまず1枚選ぶんだったらこれだと思ってました。

(9)レティクル座妄想 1994.4.21

UFO、オカルト要素をもっとダークにした。暗黒プログレカルトの「ワダチ」、インディーズ期からのモチーフを入れた少女の名前「ノゾミ・カナエ・タマエ」「さらば桃子」「ノゾミのなくならない世界」など、全編に死者の世界が広がる。
活動時期はバンドは移籍して、自分も就職で環境が変わり周りのファン層も入れ替わり、少々筋少からは距離を置いて見ていた。

(10)ステーシーの美術 1996.3.23

大槻さん、橘高さんのソロ活動などがあり2年ほど開いた。大槻さんが少年時に影響を受けたブルース・リーの映画テーマを取り入れる。死者からの再生、蘇った男の曲「トゥルー・ロマンス」小説のテーマとなった「再殺部隊」「リテイク」など、ゾンビ映画へのオマージュ。愛に溢れている。
サウンドはどのジャンルにも寄らない筋少というジャンルが確立されたように思う。

(11)キラキラと輝くもの 1996.12.9

「そして人生は続く」大槻さんが若い頃を振り返り、そして年の離れた少女を見つめる。「小さな恋のメロディ」世界への憎しみはなくなった。「機械」「僕の歌を総て君にやる」信じるもの、心の交流、優しさ。「サーチライト」のカタルシス。歌詞も楽曲も、彼らの生き様そのものであると私は思い、心を寄せていた。

(12)最後の聖戦 1997.10.15

これで終わりなんじゃないかと思ってたが、終わって欲しくない思いもあった。当時、大槻さんがシャーロックホームズを読み直したので、ホームズに関する用語が散りばめられる。おいちゃんサウンドの特徴が際立っている。「カーネーション・リインカネーション」は休止後も大槻さんが歌い続けていた。「ペテン」は当時演奏されなかったが、復活後2014年に17年の時を経て演奏された時、真の輝きを目にできたと思い心から感激でした。

活動休止、次のアルバムまで10年の時が経つ。
復活までは5年ほどの間だったが、休止中は通して聴くのが辛くてできなかった。復活して欲しいと思わなかった。復活すると全く思ってなかった。だから復活した時は嬉しいけれども半信半疑のような気持ちだった。

(13)新人 2007.9.5

2006年末に活動再開して、ベスト盤を出してから、新人バンドとして出直すという気持ちでつけたタイトルだそうです。
私は出産があってライブに行けなかった時期なので、復活当初は前ほどの思い入れもまだ持たずに見ていたが、アルバムを何度かめで聴いた「トリフィドの日が来ても二人だけは生き抜く」で心を揺さぶられた。
「仲直り」をして、これまで筋少をやってきたことを、丁寧に大切にして、リメイク曲も、三柴さんを再びサポートとして、新しい曲を作っていこうという決意を感じた。「交渉人とロザリア」「愛を撃ち殺せ!」で繋がるストーリーなど、詩の世界も多彩になり魅力が増したように思う。
私は34歳になり、メンバーの年齢は41〜42歳になった。

(14)シーズン2 2009.5.20

復活して懐かしいだけではなくて、まさに新しく惚れ直したように、思いがけずに再び出会った頃の時のように沼にはまって行った。
「ドナドナ」は大人の男の余裕と色気も。「蓮華畑」はさらに歳の離れた若者を暖かく見つめる視点を。「ツアーファイナル」ではライブの楽しさと喜びを。長いキャリアが実を結んだような気がしました。

(15)蔦からまるQの惑星 2010.6.2

新しいファンも続々増えて、現在進行しているバンドとして精力的に活動し続けるようになりました。新曲が次々と生まれて驚きと興奮と喜びに満たされました。
社会の隅で懸命に生きる人々を讃える「アウェー イン ザ ライフ」「暁の戦力外部隊」、「ワインライダー・フォーエバー」ではラップパートをメンバー4人で回すという新しいチャンレジも。

(16)THE SHOW MUST GO ON 2014.10.8

古巣のTOY'Sから徳間ジャパンに移籍、セルフカバーアルバムを出したのちに、4年ぶりに待望のオリジナルアルバム。
タイトルから全てがロックバンドを続けていくという意思表明と思われる。
ももクロの曲をやるの?!と驚いた「労働讃歌」はラップパートが前作よりさらにハイテンポに。他はほぼ全てが新曲で、これでもかとばかりにエネルギーを詰め込み、生き様を見せつけてくれた。ラストの「ニルヴァナ」は世代を超えて受け継がれるファン心理を、カルトとユーモアが絶妙に絡んだオーケン節にして、疾走感溢れるサウンドに乗せて歌うという、これぞ今の筋少なんだと思い私が最も大好きな曲のひとつになった。

そして1年後に出る17枚目。
メンバーの年齢は49〜51歳に。
「おまけのいちにち(闘いの日々)」と題されたアルバム。大槻さんがエッセイのタイトルに「おまけのいちにち(その連続)」とつけていた。もっと遡ると、「おまけの1日」の曲があった。おまけの日々がこれからいつまでも続いていくのかな、そう思った。

私が17歳くらいの頃は、メンバーと歳の近いお姉さんのファンに憧れていた。歳取った今は逆に、上坂すみれさんみたいな若いファンに戻ってやり直したい思いである。無理である。人生はそんな不条理なんである。
ファンになった頃は、50歳になる筋少を想像なんてしなかった。こんな楽しい事長く続かない、すぐ解散してしまうと思ってた。
あれから25年以上経った今も活動していてもっとカッコ良くなって、あの頃よりももっと好きになっているよと、17歳の自分に教えよう。

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